story:event:story-10:episode-6:ja

青春のアイススケート Ep. 6

2人とも、頑張るにゃ~♪

かすみ

ちょっと待って!
分かった、分かったから押さないで――――
う、うわあああっ!

かすみ

ひえええ! 足がふらふらする!
ど、どうすればいいのこれ~っ!!

せつ菜

かすみさん!
背中を伸ばして!

かすみ

無理無理無理無理無理! 動いたら転ぶ!
動いたら――――ぎゃうっ!!

かすみちゃん! 大丈夫!?

真姫

いや~~~~っ!!

鞠莉

え? ま、真姫!?
そのまま行ったら壁にぶつかっちゃうわよ! 止まって!

真姫

む、無理……今、足、動かせな――――うぐっ!

真姫ちゃーん!

鞠莉

オーマイガッ……2人とも本当に滑れないの!?

[Fade in/out.]

かすみ

ううう、鼻がじんじんする……

ちょっと赤くなってるね。
骨に異常は無さそうだけど……

真姫ちゃん、スケートできなかったんだっけ?

真姫

そ、そういうわけじゃ――――いたっ!

鞠莉

……足? 真姫、足が痛いの?
大変だわ。ちょっと見せて

真姫

あっ

鞠莉

んん? 足首の後ろに絆創膏が……
もしかして、靴擦れ?

せつ菜

靴擦れ……それで足を動かせなかったんですね。
でも、それならどうして今日来てくださったんですか?

真姫

……言ったでしょ。凛が行きたがってたからよ。
みんな行けないって分かった時、自分も行くのを
諦めようとしてたんだもの。すごく残念そうに……

真姫

そんな顔見ちゃったら、行かせてあげたいって思うじゃない。
それに、私だって……凛と一緒にスケート、
行きたいなって思ったから……

真姫ちゃん、そんなに凛のこと考えてくれてたんだね……
真姫ちゃん、ありがとう! 大好きにゃ~!
さっきは無理矢理滑らせて、ごめんね……

真姫

いいわよ、別に。
私こそ……靴擦れのこと、黙っててごめんなさい

そういうことだったんだね……。
じゃあもしかして、かすみちゃんもけがを我慢してるとか?

せつ菜

いえ、かすみさんは恐らく本当に滑れないかと。
ですよね?

かすみ

……ううう、そうですよ~っ!
スケートなんて一度もやったこと無いです!
こんな立つのも難しいなんて知らなかったんですよぉ~っ!

鞠莉

それならそうと正直に言えば良かったのに。
誰も笑ったりしないわよ?

かすみ

笑われるとかそういう問題では無いです!
これは超絶可憐なスクールアイドル・かすみんとしての
プライドの問題なんです!

う~ん……でもそうなると、このあとの勝負は私と鞠莉ちゃん、
凛ちゃん、せつ菜ちゃんでやるしか無いかなぁ

せつ菜

……いいえ、
なんとか真姫さんとかすみさんにも参加してもらいたいんです

でも、真姫ちゃんはけがしてるし、
かすみんもまだちゃんと滑れないって……

せつ菜

分かっています。でも……でも、
ここにいる全員でやろうと決めたことじゃないですか!
誰一人欠けることなく、最後まで走り抜けたいんです!

せつ菜

青春のスケートリンクは、
そこを滑る全員の想いを受けて初めて輝くんです!
アニメでもそう言ってました!

かすみ

いいセリフだと思ったらやっぱりアニメですか!

せつ菜

何か方法が……あっ、そうだ!
いいことを思いつきました!


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