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青春のアイススケート Ep. 5

せつ菜

1回戦は凛さん、2回戦は鞠莉さんの勝利。
両チーム1勝1敗の同点……!

鞠莉

次のゲームで全てが決まる……出番よ、真姫!

真姫

えっ? わ、私!?

せつ菜

真姫さん! 私達の想いをあなたに託します。
どうか栄光の勝利をつかんでください!

真姫

いや、ちょっと……
も、もういいでしょ、引き分けってことで

せつ菜

やる前から諦めてはいけません!
大丈夫です真姫さん、あなたならできる!
あなたが銀盤の上で華麗に舞う姿が私には見えます!

真姫

ちょ、迫って来ないで……! そんなに勝負がしたいなら、
せつ菜か鞠莉のどっちかがもう一度出ればいいでしょ!

真姫

私はスケート対決するつもりで来たわけじゃないのよ!
ただの付き添いだって最初に言ったじゃない!

せつ菜

あみだくじに名前を書いた時点で
対決に同意したと見なします

鞠莉

諦めるのよ真姫、いえ、勝負は諦めないでほしいんだけど……
これはそう、乗り掛かったシップ!
全ての勝負が終わるまで下りることはできないわ!

湿布?

せつ菜

船ですね

ここまでやったんだし、決着はちゃんとつけようよ。
かすみちゃんのほうはもう準備万端――
……あれ? かすみちゃんは?

にゃ? ……あ、いた。かすみ~ん!
どこ行くの? そっちはエントランスだよ。
外に出ちゃうよ~

かすみ

ぎくっ! や、やだな~、凛ちゃん、
そんなの分かってるってば。
ちょーっとのど渇いたから自販機行こうと思っただけで……

自販機ならベンチの奥にあるよ。
ほら、すぐそこ

かすみ

えっ!? あ、ほ、ほんとだぁ……

もうすぐかすみんの勝負が始まるんだから、
早く準備するにゃ~♪

かすみ

ちょ、引っ張んないで、うああ、勝手に靴履かせるな~っ!
かすみんは他人に靴履かされると全力出せなくなっちゃうの!

真姫

何訳分かんないこと言ってるんだか……
滑れないんでしょ、ほんとは

かすみ

なっ!

真姫

最初は自信満々だったみたいだけど、
フィギュア対決で鞠莉が技を披露したあたりから
顔が強張ってたもの

かすみ

そそそ、そんなわけないし!?
誰より可愛くて完璧なかすみんがスケートもできないなんて、
そんなの全然あるわけないでしょ!

かすみ

ていうか、滑れないのは
かすみんじゃなくて真姫ちゃんのほうなんじゃないの?
全然滑ろうとしないし

真姫

はぁ? なんでそうなるのよ。
私は滑る気が無いだけで――――

鞠莉

はいはい♪ 滑れるか滑れないかは、
リンクに上がれば分かることよ♪

かすみんのスケート靴、準備ばっちりにゃ!

かすみ

うわああ! いつの間にかひもまでしっかり結ばれてる!

せつ菜

あっ、どこに行くんですか真姫さん!
今こそ輝く銀盤に勇姿を刻む時ですよ! さぁ!

真姫

ひい! は、離して……!

よーし!
じゃあスケート対決3回戦、いってみよー♪


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story/event/story-10/episode-5/ja.txt · Last modified: 2022/09/15 10:19 by Aran (Bot)