栞子、おはよう！

おはようございます、ランジュ

今日も寒いわね～

そうですね。風邪をひかないようにしないと。
練習のあとはちゃんと汗をふくんですよ

ランジュは風邪なんかひかないわ！

たしかに、ランジュは丈夫ですからね。
いらぬ心配でした

そうじゃない！
栞子が作ってくれたマフラーがあるから
風邪なんてひかないのよ！

ランジュが使ってるんだからもっと喜びなさいよ

うっ……。
もっと上手に編めたものなら喜んでいます……

マフラーの拙さが目立ちますし、
そんなのはランジュも恥ずかしいでしょう

やはり、もう一度作り直しをさせてください

いやよ！
栞子がくれたマフラーはランジュの宝物なの！

ランジュ……

栞子がランジュのために作ってくれたものだし、
みんなとのクリスマスパーティの記念だし。
宝物でしかないわ！

そうだ、ランジュも栞子になにかあげるわ。
ランジュばかりもらっちゃったから

何がいい？　なんでも用意するわ

……宝物は、もうもらってます

え？

私の宝物は、拙いマフラーを
宝物と言ってくれるあなたですよ、
ランジュ

きゃあっ！　ランジュが宝物なのね！
じゃあずっと一緒にいてあげる！