カナちゃん、クッキー食べない？

わあ！　すっごくおいしそう～。
彼方ちゃん、お昼寝したらお腹すいたからうれしい〜

よかった〜！　さあさあ召し上がれ！

ん？　よかったって、どういうこと？

実は、昨日お姉ちゃんのためにクッキー作ったんだけど、
張り切りすぎちゃって作りすぎたんだよね

えっ、愛ちゃん、お姉ちゃんがいるんだ！？

あっ、お姉ちゃんて言っても本当のお姉ちゃんじゃなくて、
近所のね

みんなにも食べてもらおうと思って持ってきたんだ

うわ〜、愛ちゃんに作ってもらって、
お姉さん、とってもとっても嬉しかっただろうね～

そ、そっかな？

もちろん！　彼方ちゃんが太鼓判をばんばん押しちゃうよ

だってだって可愛い妹にそんなことされたら……

そんなことされたら？

ああー……たまんない……想像しただけでやばい……

私の妹、なんて可愛いんだろう！　最高！ってなる

うん？　……そっか。カナちゃん、妹がいるんだったっけ？

そうだよ〜。
だからお姉さんの気持ちが、手に取るようにわかるの～

そっか、えへへ、嬉しいな～。ありがとう、カナちゃん！

お礼を言うのはこっちのほうだよ～。
クッキーのおそすわけ、ありがと〜。
寝起きに糖分が染み渡った〜……しゃっきり！

お褒めに預かり光栄でーす！

……ああ、遥ちゃんも彼方ちゃんのために
クッキー焼いてくれないかな〜……

って、いや、そうじゃない。
彼方ちゃんが遥ちゃんのためにクッキーを作るべき！

うわあ、アタシもお姉ちゃんにそんなことされたら、
めちゃくちゃテンアゲだわ〜

なんですと！　そんなにか！

むむ……やる気出てきた～。今日帰ったら早速つーくろ！

うまく作れたら、お返しに愛ちゃんに持ってくるね～