とうとう……やってきたよ。
心の準備はできてる？

……うん。もちろんだよ、穂乃果ちゃん。
ずっとこの日を夢見てたんだから

私もだよ。じゃあ……いくよ！

うん！

すみませーん！
マリアージュアイスのハイパーバージョン、お願いします！

私も同じものをお願いします！

[Fade in/out.]

あ～～ん！　ついに！　マリアージュアイスが目の前に！！

こ、これが毎日のようにお店に通ってた――のに、
いつも売り切れだったアイス……なんだね

……私、夢見てないよね？
本当にいま、あの噂のアイスを手に持ってるよね？

……え？　待って？　私も不安になってきたよ。
立ったまま夢見てないよね？

ど、どうしよう！　夢かもしれない！
ちょっと、確かめてみたほうがいいかも！

じゃあ、せーのでやるよ？　せーの！　えい！

[Fade in/out.]

いたい……

いたぁ……でも、夢じゃない！
夢じゃないよ、このアイスは本物だよ～！

ずっと食べ損ねてたから現実感なかったけど……
やっと、やっとだね、穂乃果ちゃん！

うん！　それじゃ、食べよっか。
いっただっきまーす！

いただきます！　はむっ……んんんっ！　おいしーい！

んんん……
ほ、ほんとだよ～！　すっごくすっごくおいしい！
明日、学校に行ったら、みんなに教えてあげなくっちゃ！

私も！
……けっこう量あるけど、これ絶対にぺろっと食べれちゃうよね！

私はもう一個くらい追加で……って、ふふ、あははは！

ん？　なになに？

あはは、口のところにアイスついてるよ？

ほんとに！？　うう～、だってすごくおいしいから……

うんうん。その気持ちはよくわかる！　私がとってあげる♪
ほらほら、じっとして～

ほ、穂乃果ちゃん……！　……え、えっと、ありがとう

どういたしまして！　ふふ、夢中になったあなたって、
周りがみえなくなっちゃうこともあるんだ～。
新しい発見！

でも、私以外にこんな可愛いところ、見せちゃだめだよ？

え、どういうこと？

だって、そういう顔は、ひとり占めしたいんだもん！
なーんちゃって、えへへっ♪