うう～やっぱり緊張するし……恥ずかしい

大丈夫！　ここには私しかいないんだから、
恥ずかしがることないよ、花陽ちゃん！

だから恥ずかしいんだよぉ……。
誰かたすけて～

人を呼ばれてしまった……。
花陽ちゃんの歌が聞きたいってお願い、嫌だった？

そ、そういうわけじゃないんだよ！　ただ、その……
あらためてあなたの前で歌うのが、なんだか恥ずかしいなって。
しかもこんなに狭い部屋で

困らせちゃって、ごめんね……

決めた！　まず私から歌うよ！
それなら花陽ちゃんも恥ずかしくないでしょ？

う、うん！

あ、でも花陽ちゃんみたいに上手じゃないから、
音外してたりしてもそっと見て見ぬフリをしてね？

……うん、わかった。
約束するよ。絶対……ふふ、あははは

私、なんか変なこと言った？

ううん。
あなたはとっても優しい人だなって、改めて思ったの

え、そ、そうかな？

うん。私が勝手に恥ずかしがってるのに、
最初に歌って緊張をほぐそうとしてくれるし……

なんだか恥ずかしい気持ちがどこかへ飛んでいっちゃった♪
あなたのおかげだね♪

ねえ、まだ私の歌を聞きたいって思ってくれてる？

もちろんだよ！

えへへ、嬉しいな。じゃあ、あなたのために歌うね

本当に！？　あ、でも私に気を使ってるんだったら……

ううん。さっきも言ったでしょ？
あなたのために歌いたいの。聞いていてくれる？

うん！

[Fade in/out.]

花陽ちゃん、すっごく、すっっごくよかった！
歌ってくれてありがとう！

……あのね、私、あなたと二人きりでカラオケに来るの
初めてだったから、恥ずかしかったし、
少し緊張してたんだけど……

でも、歌っていてすっごく楽しかったの！
だから、よかったら……次はあなたと一緒に歌いたいなーなんて
……だめ？

嬉しいよ！　一緒に歌おう、花陽ちゃん。
一緒にもっともっと楽しもう！

うん！　じゃあ何を歌うか相談ね♪
えへへ、楽しみだな