うむむ……

エクスキューズミー☆

あ、やっぱりいたわね、ダイヤ

鞠莉さん……入室の挨拶くらいきちんとしてください

細かいことは気にしないのが
毎日ストレスフリーに過ごすヒケツよ

神経質にならないことと
常識をわきまえないのは全くの別問題です

もーう、ダイヤってばああ言えばこう言うんだから～

で、難しい顔で何をそんなに悩んでるの？

ああ言えばこう言うのは鞠莉さんの方で……

はぁ、もういいですわ。
明日の壮行会で言う挨拶を考えていたのです

学校の看板を背負って大会に臨む生徒達を、
激励するに相応しい言葉……

この１週間ずっと考えているのですが、
納得いくものが出来なくて……

ソーコーカイ……

あ～、そういえばそんなのあったわね！　
そっか～、生徒会長のダイヤは
そこでスピーチしなきゃならないのね

忘れていたんですのね……！

いいですか、挨拶をするのはわたくしだけではありませんわよ？　
り・じ・ちょ・う！

ホワッツ……？

あっ、そっか、マリーもするんだっけ、スピーチ。
忘れてたわ～♪

やっぱり！　というか、何ですの、その能天気な反応は！　
本番は明日なのですよ！？

いいのよ～、そんなの始まるまでに思い出せればオッケー、
ノープロブレム！

始まるまで、って……まさか何も考えずに
ぶっつけ本番で言うつもりだったのですか？

マリーは完璧に作り上げたセリフより、
その時その瞬間に生まれた気持ちを声に乗せて届けたいわ

たとえつたなくとも、マリー自身の、ありのままの言葉だから

鞠莉さん……

何故でしょうね……壮行会と、そこでしなければならない
挨拶を忘れていたことへの言い訳にしか聞こえないのですが

あはー☆　分かる？　さすが生徒会長～♪

ま～り～さああああん！

今からあなたもここで一緒に考えなさい！！