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Ch. 46 Ep. 5: ツムギの過去

ライブ会場を後にしようとしたツムギをなんとか引き留めたあなた。そこであなたはツムギの過去を知ることに……?

果林

みんな、ありがとう!
みんなの熱い視線で私も熱くなれたわ!

果林

じゃあ、次は璃奈ちゃん!
どうぞ!

璃奈

こんにちは。今日は来てくれてありがとう。
一緒に楽しんでもらえると、私、嬉しい

ツムギ

……やっぱり、
新しくファンになった人って増えたんですね

あなた

え?

ツムギ

あ、いや、だって同好会のみなさん、
最近いろいろ活動的じゃないですか

ツムギ

ゲームクリエイターコンテストに出たり、動画配信を始めたり。
果林さんはオーディションに応募したんでしたっけ

あなた

わあ、詳しく知ってくれてるんですね!

ツムギ

クラスで誰かが言ってたのをたまたま聞いただけです

あなた

それでも嬉しい!
ありがとうございます!

あなた

あ、それと、ゲームクリエイターコンテストのときも
ありがとうございました。
差し入れ、すっごく助かりました

ツムギ

……そうですか。
よかったです

璃奈

今日も、みんなで繋がれたね。とっても楽しかった。
璃奈ちゃんボード「にっこりん」

璃奈

次はしずくちゃんです

しずく

みなさん、こんにちは!
さあ、今からここは茜差す放課後の教室です。
私の物語に浸ってください!

ツムギ

桜坂さんのお芝居みたいなパフォーマンスは
引き込まれますね……

あなた

あの、やっぱりスクールアイドルのこと、
詳しいですよね……

ツムギ

……私、本当は好きなんです。
スクールアイドルのこと、好き、だったんです

ツムギ

すごく応援してたスクールアイドルがいて、
その子は歌がとってもうまくて。だから
もっともっとたくさんの人に聴いてほしいと思ってました

ツムギ

少しでも元気の源になればとマカロンを作って差し入れたり。
あの時はすごく喜んでくれて嬉しかったな……

あなた

マカロン?

ツムギ

菓子言葉って知ってます?
マカロンの菓子言葉はね
「あなたは特別な人」って言うの

ツムギ

彼女は私にとって特別な人だったから、
最高においしいマカロンを作って渡そう、って
頑張ってたんです

あなた

すみません、ちょっと待ってください。
あの、もしかして、あなたの下のお名前は
「ツムギ」さんですか?

ツムギ

え? そうですけど……

あなた

そうだったんだ……!
彼方さんが言ってた人って、あなただったんですね!

ツムギ

近江さんが私のことを?

あなた

そうです。あなたが作るお菓子は
「食べるとふわ~っと幸せな気持ちになって、明日もまた
 頑張ろうって気持ちになれるようなお菓子」なんだ、って

あなた

お菓子作りが大好きで、技術もあるのに努力を続けて、
同級生であんなにおいしいお菓子を作れるなんてすごい、って

ツムギ

……近江さん、褒めすぎ。
そんなんじゃないですよ

あなた

あの、よかったらもっと前のほうに行きませんか?
一緒にみんなのこと応援しませんか?

ツムギ

応援は、私……

かすみ

みなさん、どうでした?
かすみん、かわいいですかー!?

かすみ

えへへっ、ありがとーございますっ!

かすみ

みなさんにかわいーって言ってもらえると、
かすみんもっともっとかわいくなれます~

かすみ

今日は初めましての方もたくさん来てくれて、
かすみんとっても嬉しいです!
かすみんのこと、いっぱい好きになってくださいねー!

かすみ

ということで、次はせつ菜先輩っ!
お願いしま~す♪

せつ菜

みんなー!
盛り上がっていますかー!

せつ菜

今日も大好きを爆発させていきましょー!!

せつ菜

みんなの「大好き」を私に見せてください!!

[Fade out.]

ツムギ

……私も大好きな気持ちをただ表現してればよかった。
でも私は押し付けてしまったんです

[Fade in.]

ツムギ

たくさんの人に聴いてもらいたいから、
もっと人の多いところで歌ったほうがいいとか

ツムギ

もっと気持ちを前面に出した曲のほうが
いいんじゃないか、とか……

ツムギ

その結果、彼女、
ある日突然スクールアイドルをやめてしまったんです。
あんなに楽しそうに歌って、歌うことが大好きだったのに

ツムギ

私は、応援という自分に都合のいい言葉で
相手に自分の願望を押し付けて、
彼女からスクールアイドルを奪ってしまった

ツムギ

そんな私には誰かを応援する資格なんてありません

あなた

あっ、ツムギさん!

あなた

行っちゃった……

あなた

……自分の願望を押し付けて、か……

あなた

私も、やっちゃってるんじゃないかな。
もしかして、私の応援も……


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