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Ch. 44 Ep. 7: 広く、広く、もっと広く

高校生ゲームクリエイターコンテストの準備は着々と進行しているよう。そんな中、寮ではいつもの風景が。エマはみんなの世話をあれこれと焼いている。みんなの今日の予定を聞いてみると……?

果林

ふあ……

エマ

はい、果林ちゃん。紅茶だよ

果林

ありがとう、エマ。
――

エマ

ミルクは無脂肪乳にしてるよ

ミア

エマって、果林のこと甘やかしすぎだよね

エマ

そうかなあ?
はい、ミアちゃんはカフェオレだよね

ミア

Thanks.

ランジュ

エマ、ランジュも飲み物ほしいわ

エマ

はい、ランジュちゃんはオレンジジュース

ランジュ

謝謝、エマ!

果林

……私たちみんな、エマに甘えすぎね

エマ

わたしはみんなに頼ってもらえて嬉しいよ

ランジュ

嬉しいのね、エマ!
じゃあランジュ、もっとエマを頼りにするわ!

ミア

調子に乗るとまた栞子に怒られるぞ

ランジュ

うーん……。
栞子、ランジュがエマにばかり頼るから
寂しいのかしら?

ランジュ

それなら、もっと栞子にも頼ってあげなくちゃね!

ミア

No way.
ぜんっぜんわかってないな、これ……

エマ

ねえ、みんな今日は何するの? 部室に行く?

ミア

あ、ボクはゲームクリエイターコンテストの準備で出かけるよ。
ライブも近いとこ悪いけど、コンテストメンバーは
みんな部室も寄れそうにない

ランジュ

忙しいのねえ。
最近ミアも璃奈もせつ菜もあの子も
来ないから、ランジュ寂しいわ

ミア

コンテストが終わるまでだから我慢して

ランジュ

はあ~い

果林

あ、私は部室に行くけど
ちょっと遅くなるわ

果林

モデルのオーディション用の動画を
撮らなきゃいけないの

エマ

え、また? この間も撮ってたよね?

果林

それとは別のよ。
良さそうなオーディションがあったから、
応募するだけしてみようと思って

エマ

そうなんだ……。
わたし、お手伝いしようか?

果林

ありがとう。でも大丈夫よ。
エマだってやることあるでしょう?

ランジュ

エマは最近ランジュとランニングが日課よね!
今日も行くでしょ?

エマ

う、うん。
ライブに向けて体力つけたいし

ランジュ

ふふふっ、今日も頑張りましょうね!!

[Fade in/out.]

ランジュ

んー、気持ちいいわねー!

ランジュ

ミアたち、
ランニングくらいはしたほうがいいんじゃないかしら。
ずっと部屋にいたら体がなまっちゃうわ

エマ

でも4人とも、すごく頑張ってるもん。
わたしたちは見守って、応援してあげよう

ランジュ

そうね。璃奈のチャレンジだもの、
ランジュは応援しなきゃね

エマ

チャレンジかあ……

エマ

ランジュちゃんはもう進路希望調査出した?

ランジュ

出したわ!
先生も目を見開いてびっくりしてたわね。
ランジュの夢の大きさに!

ランジュ

エマはなんて書いたの?

エマ

それが……
わたしまだ書けてなくて……

ランジュ

やりたいこと、ないの?

エマ

……あるんだけど、ふわふわしてて
なんて書いたらいいかわからないんだ

エマ

わたしね、
わたしがすてきだな、って思うことを、
たくさんの人に伝えたいの

ランジュ

エマがすてきって思うこと……。
あ、わかったわ、スクールアイドルね!

エマ

あはは、大正解! ランジュちゃんすごいなあ

エマ

わたしね、偶然スクールアイドルを知って、
一瞬で夢中になっちゃったの。
それで日本に来たんだよ

エマ

スクールアイドルになって、
スクールアイドルのことも日本のことも、
スイスにいたころより、もっともっと大好きになったの

エマ

こんなにすてきなことがあるんだよ、って、
世界中の人に知ってほしい。
そんなことができたらな、って思うんだ

エマ

だけど、どんなお仕事ならそれができるんだろう……。
旅行を計画するお仕事?
世界中にニュースを伝える記者さんとか?

ランジュ

そうねえ……。
そういうことなら今のエマでもできると
ランジュは思うわ

エマ

え?

ランジュ

動画配信をやってみるのはどうかしら? ランジュ、
香港でエマたちのライブ動画を何回も見てたわ。
いつでも何度でも見られて最高だったの

エマ

動画配信……

エマ

そっか、やろうと思えば今すぐにでもできるんだ……。
まずは発信しなきゃ!

エマ

ありがとう、ランジュちゃん!

エマ

今のわたしにどこまでできるかわからないけど、
チャレンジしてみる!

ランジュ

やったあ!
一番最初の動画はスクールアイドルのライブにしてほしいわ!
エマの魅力が一番伝わるもの。自己紹介にもなるでしょ?

エマ

ふふっ、もちろんそのつもり!

エマ

わたしがスクールアイドルになることを決めた歌……。
『哀温ノ詩』を歌うよ!


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