story:main:chapter-28:episode-10:ja

Ch. 28 Ep. 10: タイフーン、再上陸!

ランジュを追いかけ、悪天候のなかようやく空港にたどり着いたメンバー。しかし、ランジュの乗った飛行機はすでに離陸していて……?

あなた

はぁはぁ……つ、着いた……飛行機は?

栞子

既に……離陸してしまっています……

そんな……これで終わりとか……そんなのないって!

ミア

ボクはこんなの認めない。
このままランジュの思い通りにさせてたまるもんか!

しずく

どうするつもりですか?

果林

決まってるわ。香港まで追いかける!

そうだよ、あの曲を聴いてもらうまで諦めないよ!

ミア

当然だね

栞子

そうしましょう。どんなことをしても聴いてもらいます!

栞子

そうしたら、ランジュはわかってくれるんです!!

ランジュ

え……あなたたち、どうしたの?

栞子

ランジュこそ!!

ランジュ

なんで? どうしているの?

栞子

あなたが私たちの前からいなくなろうとしたからです!

もう会えなくなるかと思って心臓が潰れそうだったよ!

ミア

ボクの曲を歌いこなすからって、
ボクをここに連れてきたんだろ!?
それはどうなるんだよ!?

ランジュ

な、なんでランジュが怒られてるのよ……

果林

それだけあなたが勝手に帰ろうとしたことがショックだったのよ、
私もね

ランジュ

果林……

ランジュ

あの、そうなの……?

栞子

そうです! その通りです! ここにいるみなさんだって……

歩夢

会えて良かったよ~、ランジュさん~!!

ランジュ

歩夢……!

しずく

間に合って良かったです!

かすみ

戻ってきたってことは、ニジガクやめないってことですよね!?

エマ

わたしたちと一緒に、スクールアイドル続けてくれるよね!?

ランジュ

しずく、かすみ、エマ……

せつ菜

そうに決まっています!
あの曲を聴いて、戻ってきてくれたんですよね!?

璃奈

早く聴いて、って、ずっと思ってた

彼方

ランジュちゃんのライブ観て、彼方ちゃんたちみんなわかったの!

彼方

ランジュちゃんが願ってたこと、全部わかった!

ランジュ

せつ菜、璃奈、彼方……

栞子

私も、やっとわかりました、ランジュのこと

栞子

幼馴染なのに……わかってあげられなくてごめんなさい!

ランジュ

やだ、やめてよ、泣かないでよ……

ミア

……ボクのことを無視するなんて許せない、
勝ち逃げなんてさせないよ

ミア

だから……絶対どこにも行かないでよ! 約束して!!

ランジュ

ミア……

ランジュ

待ってよ、ランジュもうわかんないわ

ランジュ

これって夢? ランジュが夢見た世界すぎるのよ!

ランジュ

スクールアイドル、一緒にやっていいの?
ランジュとやってくれるの?

ランジュ

ランジュはもう、みんなのお友達なの? 仲間なの?

ランジュ

う、うう……考えることがたくさんあってもうダメよ……!

ランジュ

うわあああん!!

[Fade in/out.]

あなた

ランジュさん、落ち着いた? はい、お水

ランジュ

ありがとう……

あなた

改めて。お帰りなさい、ランジュさん

ランジュ

……

「ただいま」って言えばいいの!

ランジュ

なんだか愛、怖いわ……。
その、ただいま……

あなた

ランジュさん、ミアちゃんの曲を聴いてくれたんだね

ランジュ

ええ

ミア

どうだった?

ランジュ

すごかったわ

ミア

当然だね。ボクが全力を注ぎ込んだ曲だ

ミア

それにプラスして、みんなにも曲作りを協力してもらってる。
みんなの力が入ってる

ランジュ

え?

ミア

……みんなの中にある、ランジュの思い出を繋ぎ合せて、
あの曲はできたんだ

ランジュ

みんなの中のランジュ……

ミア

でね、ランジュ。あの曲に込めたボクからのメッセージ、
気づいてくれた?

ランジュ

ええ、ランジュへの挑戦状でしょ?

ミア

ボクからの挑戦、受けてくれる?

ランジュ

当然でしょ! あの曲のメインボーカルはランジュしかいないわ!

ぷっ……かすかすが言ってたのと同じセリフだ

かすみ

かすみんの予想は当たるんですよねえ~。あとかすみんです!

ランジュ

え? なに? なんなの?

せつ菜

かすみさん、ランジュさんのモノマネがうまいんですよ

かすみ

ちょっ、せつ菜先輩!

ランジュ

きゃあっ! かすみ! ランジュのモノマネをしてくれるの!?
きっとすっごくかわいいんでしょうね!!

かすみ

え? かわいい? ま、まあそうですねえ~、
すっごいかわいいと思います!

あなた

これでもう、学園に戻ってくるのは決まりだよね、ランジュさん!

ランジュ

……もちろんよ!

ミア・栞子

ランジュ!

ランジュ

ちょっ……ふたりとも苦しいわ!
ランジュ、ふたりなんて持ち上げられない!

ミア

ダメだよ、離さないから!

ランジュ

ううっ……わかったわ!
帰ったらランジュ、ウエイトトレーニングを倍に増やすから!!

[Fade in/out.]

あなた

こんにちは~

ミア

あ、待ってたよ! 会場の準備はどう?

あなた

バッチリだよ。みんなの準備はいい?

ランジュ

完璧よ! このランジュがいるんだからね!

あなた

こんなに早く3人のライブが観られるなんて、ワクワクするよ

ランジュ

あんな最高の曲を聞かされて、みんなに迎えにきてもらって……
そんなの居ても立ってもいられないじゃない

あなた

それで、結局メインボーカルは誰になったの?

栞子

ふふっ、ランジュですよ

ランジュ

ふふん、当たり前よ!
だってランジュは「特別」のなかの「特別」なんだから!
このふたりの「特別」の真ん中にいるのよ!

ミア

ずーっとこの調子なんだ。何か言ってやってよ

あなた

うーん、なんかもう、これがランジュさん、って感じだから……

あなた

あ、そろそろ行こうか。みんな待ってるよ!

ランジュ

栞子、ミア、行きましょう。
ランジュたちの始まりのライブよ。
みんなに、ランジュたちと遊んでちょうだい、って叫ぶんだから!


Contributors to this page:
story/main/chapter-28/episode-10/ja.txt · Last modified: 2022/09/15 10:12 by Aran (Bot)