story:main:chapter-26:episode-8:ja

Ch. 26 Ep. 8: 夜の砂浜で

エマたち4人と歩夢たち3人のユニット曲を作ることになったあなた。これまではたったひとりにフォーカスした曲を作ってきたので、初めての難しさを感じている。煮詰まった頭を冷やすため、夜風にあたりに砂浜まできたあなたが見たものは……?

あなた

ん~~……

歩夢

曲作り、大変?

あなた

うん、そうだね。
ユニットの曲作りがこんなに難しいなんて思わなかった

歩夢

無理を言ってゴメンね

あなた

ううん、みんなのおかげで、
私も新しいことに挑戦させてもらってる

あなた

私さ、留学から戻ってからずっと、
何にもできてないなと思ってたんだ

歩夢

そんなことないよ!
ゲリラライブもオンラインライブも、
あなたが頑張ってくれたからできたのに!

あなた

それは、今までやってたことの延長だもん

あなた

そうじゃなくて、向こうで学んだと思ったことを
何にも出せてないな、って……。
だから今、嬉しいんだ

あなた

私も少しは成長した、ってことを見せたいから。
待っててほしい

あなた

でも、ちょっと行き詰まっちゃったから、
気分転換に散歩してくるよ

歩夢

そっか……それじゃ1人の方がいいよね。
いってらっしゃい。私は、あなたのこと信じて待ってるから

あなた

ありがとう、歩夢ちゃん。いってくるね

[Fade in/out.]

あなた

あ、こんな時間なのに電気がついてる。
消してこよっと……

あなた

……あれ? 薫子さん?

薫子

ん……? あー、キミか。こんな時間にどうしたの?

あなた

曲作りに行き詰まっちゃって、
ちょっと夜風にでもあたりにいこうかと思いまして。
薫子さんこそどうしてこんなところに?

薫子

あはは、私も同じ。イベントの事務作業してたんだけど、
うまく考えがまとまんなくてさ、
気分を変えたくてここにきたの

あなた

そうだったんですね

薫子

ちょっとウトウトしちゃってたけどね。
それはそうと、ユニット曲、むずかしいでしょ?
今までのキミのセオリーが通用しないんだから

あなた

どうしてわかるんですか!?

薫子

あはは、キミよりちょっとはお姉さんだからね

薫子

あ、ねえ、悪いけど、コーヒーのおかわり頼めるかな?

[Fade in/out.]

薫子

ふう……いれたてはおいしいねえ

あなた

あの……薫子さんは、
この合同合宿でみんながユニットを
組むことがわかってたんですか?

薫子

ええ!?
いくらお姉さんでもそんなことまでわからないって

あなた

あ、そ、そうですよね……すみませんでした

薫子

でも、変化を期待してた、
ってのはあるかもね

あなた

変化?

薫子

そ。まあ私にもどういう変化かなんて
想像もつかなかったけどさ

薫子

一緒に過ごしてみることで見えてくるものがあって、
そこからなにか新しいカタチが
見つかったらいいな〜、ってね

薫子

まあ、ここまでの変化は私もびっくりだけどね

薫子

でも、ほんとスクールアイドルっていいよね……

薫子

それを一番近くで見ていられる、こんな幸せなことはないよ。
キミもそう思うでしょ?

あなた

はい。だからみんなに置いていかれないように
私も頑張らなきゃって思えます。
みんなのためにも最高の曲を作らなきゃ

薫子

私もキミも、あの子たちのためなら苦労も苦労じゃない!
お互いがんばろーね!

あなた

はい。それじゃ、行きます。
お仕事頑張って下さい

薫子

コーヒーありがとね。
あと、あんま遅くなんないように

[Fade in/out.]

あなた

ふぅ、夜風が気持ちいい〜

あなた

ん? 音楽が聞こえる……?
え、まさか例の怪談じゃないよね?
うわあ、こんな時に思い出しちゃったよ……

あなた

……あ! あれ……ランジュさん!?

ランジュ

ふぅ……。
まあ、こんなものかしら、理想に近づいてきてるわ

あなた

あの……

ランジュ

あら、誰かと思えば……

あなた

ランジュさんでも、こんなに遅くまで特訓したりするんだね

ランジュ

自分で納得できてない部分があるんだから、
当然でしょ?

あなた

あれで完璧じゃないってこと?
私には完璧に見えたけど……

ランジュ

そんなの当たり前じゃない。
ランジュはいつだって完璧なんだから

ランジュ

でもあの子たちと勝負するなら、
ランジュはこんなもんじゃないってコトを見せないといけないのよ

ランジュ

完璧の中の完璧を見せて勝つの。
そうすれば、ランジュとわかりあってくれる
お友達になるはずだもの

あなた

あの、練習見学させてもらってもいいかな?

ランジュ

構わないわ。見られて困るものなんて、
このランジュにはなにひとつないんだから

ランジュ

ランジュの素晴らしさを
その目にしっかりと焼き付けておきなさい

ランジュ

そして同好会のみんなにランジュの魅力を伝えてね。
そしたらみんな、部に来てくれるかもしれないから

ランジュ

……なんか長話しちゃったわ。
ランジュは練習に戻るから! 見たいなら好きにしてて!

あなた

……


Contributors to this page:
story/main/chapter-26/episode-8/ja.txt · Last modified: 2022/09/15 10:11 by Aran (Bot)