愛ちゃん、他の部活の人たちも手伝ってくれるって

やった！　頼もしい！

スクールアイドルフェスティバル以来、
各部活間の交流が盛んになっています。
これもあなたのおかげですね

それは言い過ぎだよ。元はと言えば、
部活動紹介のときに、栞子ちゃんが
各部の部長さんたちとの対話を諦めなかったからでしょ？

その下地があったから、私も頼みやすかったんだよ

さすがしおってぃー！

ええ、栞子さん、とっても粘り強い交渉をしていたんですよ

……やめてください。それも結局うまくいかず、
みなさんの力を借りたのですから……

それはそうかもしれないけど、
やっぱしおってぃーが粘ったってことも関係あるんだよ。
頼りになる生徒会長だね！

今回も頼りにしてるよ♪

璃奈、ちょっといい？

大丈夫、どうしたの？

新しい曲を作ってるんだけど、璃奈の意見も聞かせてほしいんだ

私で、いいの？

うん。璃奈は、ボクも気づいていなかった
ボクの曲の魅力に気づいてくれた人だから

[Fade in/out.]

ふう……とってもすてきな曲だった。
私、ミアさんの曲、本当に大好き。
璃奈ちゃんボード「ぽわわん」

Thanks.
じゃあ……ベイビーちゃんの曲とだったら、
どっちが好き？

ベイビーちゃん？

あ……っと、あの子だよ。璃奈たちの部長

あの子の曲と、比べて……？

……む、難しい。
璃奈ちゃんボード「プシュ～」

わわ、ごめん、璃奈！　イジワルなこと聞いた！
お水でも飲んで落ち着いて！

[Fade in/out.]

ぷはあ。生き返った

あのね、私、ミアさんの曲も、あの子の曲も、両方とも大好き。
比べられないの

うん、わかったよ……。
璃奈がいいって言ってくれるだけで十分

ミアさん、校内合同イベントで、この曲、歌うの？

あれ？　言ってなかったっけ？
ボク、それには出ないんだ

そうなの？　残念……。歌ってるとこ、観たかった……

今のボクじゃ、納得のいくパフォーマンスを披露できないからね

まだ、みんなと勝負できるだけの技術も体力もないんだ。
しばらくはトレーニングを積んで鍛えるよ

それに今回はあの子と、作曲家として勝負してみたいんだよね

作曲家として勝負……？

うん。ボクは、自分の作曲家としての能力には自信がある

けど、あの子の作る曲はボクに無いものがたくさんあって、
このボクでさえ無視できないものがある。
だからこそ勝負してみたいんだ

勝っても負けても作曲家として得るものはたくさんあると思うから

そっか……わかった。
今回は、作曲家として、全力で勝負なんだね

今回は不参加だけど、いつかステージに立つつもり。
そのときは、璃奈も一緒に……

うん、楽しみにしてる。
璃奈ちゃんボード「にっこりん」

[Fade in/out.]

すみません、ランジュさん、
確認してもらいたいことが……

ちょっと待ってて。
この曲だけはやっておきたいの

[Fade in/out.]

ふう……。で、確認することってなにかしら？

……しずく？

あっ、す、すみません！　こちらです！

うふふっ、隠さなくてもいいのよ。
ランジュに見とれていたでしょ？
まあ仕方ないわね、ランジュだし

ねえ、やっぱりランジュの元に戻りたいなら、
いつでも歓迎するわよ？

お気持ち、うれしいです。でも私は……

素直じゃないわねえ

私は、同好会で頑張りたいと思ってます。
でも、ランジュさんの表現はやはりすごいです。
引き込まれます

それならやっぱり、ここに戻ってきたほうがいいんじゃない？
ランジュのパフォーマンス、最前列でいつでも観せてあげるわよ？

お気持ちはありがたいですけど、やっぱり私は……

なに？

ランジュさんみたいにはできないから。
ランジュさんの技術を参考にしつつ、
自分の道を突き詰めていきたいんです

そして、そんな私を、先輩が導いてくれるんです。
だから――

あの子にそんな力があるとは思えないけど！

ねえ！　ランジュはしずくのことは認めてるし、
アタシたち親友でしょ

まだ親友だと思ってくれるんですね

ランジュは心が広いのよ！
あの子よりアタシの方が絶対にしずくを
幸せにしてあげられるのにい！

うふふっ、ランジュさんてたまに子供っぽいところがありますよね

それなのに、ステージではあんなにすごい迫力で……

……イベント、待ち遠しいですね

私、ランジュさんと戦いたい。
ランジュさんは私の師匠のひとりですから、
成長した私を思いっきりぶつけたいです

しずく……

も～！　そういうところが好きよ、しずく！
今度のライブで、やっぱり戻ってきたいって
言わせてみせるんだから！！