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Ch. 14 Ep. 1: 最後の最後まで!

学校説明会についてのミーティングは各部納得し、部活動紹介も開催されることに。説明会の前日、パフォーマンスの最後の仕上げに入る歩夢。部室に残って練習をする歩夢とあなたに、栞子が声をかけてきた。

歩夢

はぁはぁ……ど、どうだった?

あなた

完璧な仕上がりだよ! 歌も踊りも今までで一番よかった!

歩夢

えへへ、あなたにそう言ってもらえて安心したよ。
なんとか間に合った感じだね

あなた

今までだって十分なクオリティだったと思うよ?
でも、それを更にここまで進化させるなんて、
さすが歩夢ちゃん。気合いが入ってるのがわかるよ

歩夢

だって、同好会のみんなの代表としてステージに立つんだもん、
中途半端なことはしたくないの。それに――

あなた

それに?

歩夢

新入生のみんなに、スクールアイドルって
楽しそうって思ってもらいたい!

あなた

自信を持って、歩夢ちゃん! 絶対そう思ってもらえるから!

歩夢

うん!

栞子

あなた方、まだ残っていたんですか。
一体何時だと思っているんです?
灯りの消し忘れかと思いましたよ

あなた

ごめんね、明日に向けた最後の仕上げに時間がかかっちゃって

歩夢

悪いのは私なの。もう終わりにしようって言われたのに、
もう少しって引き留めちゃって……

栞子

まったく……。
もう遅いんです、上原さんが練習熱心なのは知っていますが、
そろそろ切り上げてくださいね

あなた

うん、わかった

歩夢

栞子さんは、こんな時間までお仕事?

栞子

学校説明会は明日ですから、
やり残しがないか最終確認をしていました

あなた

そうなんだ、栞子ちゃんもお疲れ様

栞子

その言葉、そのままお返しします。
あなたが手伝ってくれたおかげで、
私の作業は当初の半分以下、かなり楽をさせてもらいました

あなた

お役に立てたなら良かった

栞子

ところで、やはり生徒会には入ってもらえないのでしょうか?
あなたの取りまとめ能力は素晴らしいものです。
生徒会でも、その力を十分に発揮できますよ

あなた

ごめんね、私、スクールアイドル同好会が大好きなんだ。
他のことは考えられないよ

栞子

それなら、スクールアイドル同好会と兼任でも構いませんよ?

あなた

栞子ちゃんは評価してくれてるけど、
私ってそこまで優秀じゃないよ。
ふたつのことを掛け持ちなんてできない

あなた

中途半端なことはしたくないから……
今は、スクールアイドル同好会に全力を注ぎたいんだ

栞子

では、たまにお手伝いをお願いする……というのはどうでしょう?

あなた

ん~……それなら……いいかな

栞子

ありがとうございます、助かります

歩夢

ふふ、うちの自慢の部長なんだから、取っちゃいやだよ?

栞子

そんなつもりはありません。
でも、同好会に体験入部していた私のことも、
少しは手伝ってもらいたいだけです

あなた

二人とも、その辺でもうやめて〜! ……照れくさいよ

栞子

これは失礼しました。
では二人とも、そろそろ帰る準備を――

歩夢

あっ、ごめん!
最後にあと一度だけ通しで踊らせて

あなた

え、さっきもそう言って踊ったでしょ?

歩夢

今度こそ本当の本当に最後だから!

あなた

え~と……栞子ちゃん、いい……?

栞子

……もう、仕方がありませんね。本当にこれが最後ですよ?

歩夢

うん、ありがとう!

[Fade in/out.]

栞子

明日のライブ、期待できますね

あなた

栞子ちゃんもそう思う?

栞子

そうでなければ、
これまでの彼女の頑張りが無駄になってしまいます

栞子

……上原さんをスクールアイドルに誘ったのは
あなただと聞きました。なぜ彼女を?

栞子

練習中、同好会のみなさんのことを観察させてもらいましたが、
正直……彼女が一番スクールアイドルに
向いていないように思えます

栞子

でも、一番最初に上原さんのことを誘ったと聞きました。
どうしてですか?

あなた

歩夢ちゃんには、すごい力があるんだよ。
歩夢ちゃんと私は幼馴染なんだけど、
小さな頃から見てきたからこそわかるんだ

栞子

まさか、私の気付いていない隠された素質があるんですか?

あなた

私はそう感じてる

栞子

……あなたがそう言うなら、そうなのかもしれませんね

歩夢

はぁはぁ……二人でなにを話してたの?

あなた

明日のライブは成功間違いなしって話してたんだよ

栞子

さあ、終わりましたね? 今度こそ帰り支度を――

歩夢

待って、あと一回だけ!

栞子

一度だけと約束したはずですよ、上原さん?

歩夢

そうだけど……最後に栞子さんと一緒に踊りたいの

栞子

私と?

歩夢

栞子さんのダンスって動きが綺麗だから、
なんか惹き込まれちゃうんだよね。だから一緒にレッスンすると、
自分も綺麗に踊れるような気持ちになれるの。だから――

あなた

栞子ちゃん、お願いできないかな?

栞子

……まったく、あなた方は。二人揃って仕方のない人ですね。
これが本当に最後ですよ?

歩夢

うん、ありがとう!


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