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Ch. 1 Ep. 3: 同好会は潰させない!

虹ヶ咲学園にもスクールアイドルがいた! たった一人で部室を守るかすみに頼まれて、スクールアイドル同好会解散阻止作戦を手伝うことになったあなたは……。

[Fade in/out.]

かすみ

はい、こっちですよ、生徒会室

あなた

あ、はい

かすみ

いきなりスゴイ勢いで正反対の方向に走り出したから
びっくりしましたよ

あなた

ごめんなさい。なんか焦って空回っちゃったみたい

かすみ

あー……、空回っちゃうことってありますよね。
そういうのわかります……

あなた

かすみちゃん?

かすみ

なんでもないでーす! さ、着きましたよ。先輩。
ノックですよ、ノック。直談判するんですよね?
生徒会長と

あなた

う……緊張する……。じゃあいくよ!

[Fade out.]

生徒会長

どうぞ

あなた

返事来たっ! 返事来ちゃったよ、かすみちゃん!

かすみ

そりゃノックしたんだから、中にいたら返事くらいしますよ……。
さあさあ、直談判ですよ、先輩!
私のスクールアイドル同好会のために! 頑張ってください!

[Fade in.]

あなた

失礼します! 今日は会長にお願いしたいことがあって……っ

生徒会長

……あなたは確か2年生の……

あなた

え? なんで知ってるんですか?

かすみ

この生徒会長、学校にいる全員の顔と名前を
記憶してるんですよ

あなた

すっごーい……

かすみ

そういうところが、かすみんは苦手なんですけどぉ
ロボットっぽいっていうかぁ……

生徒会長

はじめまして。私は生徒会長の中川菜々です。
……それで、ロボットみたいな私に何か御用ですか?

かすみ

やばっ、聞こえてた……

あなた

わ、私はスクールアイドル同好会からきました!

生徒会長

部員? スクールアイドル同好会に
あなたのような部員はいませんでしたが?

あなた

わ、私はスクールアイドルを目指しているわけじゃないんです。
て、そうじゃなくて、スクールアイドル同好会の解散を
取りやめにしていただきたいんです!

生徒会長

それはできかねます

あなた

ど、どうしてですか?
部員は少ないかもしれないですけど、
スクールアイドルを目指して頑張ろうって生徒がいるのに……

生徒会長

……我が校の生徒はあなた達だけではありません。
虹ヶ咲学園は生徒の自主性を重んじ、
あらゆる部活動を奨励しています

あなた

それなら……っ!

生徒会長

ですから、本校においてもスクールアイドルの活動を
盛り上げるべく同好会を立ち上げ、スクールアイドル活動を
希望する生徒は他校からの編入も受け入れました

あなた

え……! そんなことまでしてたんですか?

生徒会長

ええ、本校としては、スクールアイドル活動を奨励したつもりです。
そういう背景もあり、同好会の活動は
最初の内は順調に進んでいたようですね

かすみ

そうですよ!
実際、せつ菜先輩はスクールアイドルとして
活躍だってしてたじゃないですか! 

生徒会長

ええ……。実績を作った生徒も……いましたね

あなた

話を聞く限り、なんの問題もなさそうなんですけど、
じゃあなんで今こんなことになってるんですか?

かすみ

それは、そのぉ……。
今はちょっとみんなお休みしてるだけで、
また戻ってくるはずなんです

あなた

そのせつ菜先輩っていう人に中心になってもらえば
いいだけじゃないですか? だって実績を出してるなら、
スクールアイドルのこと大好きなはずですし!

かすみ

ええっとぉ……先輩、ちょっとその話は〜……

あなた

せつ菜先輩っていう人にお願いしに行こう、かすみちゃん!

かすみ

せんぱ〜い!

生徒会長

あなたの言う、せつ菜という生徒が、
同好会に亀裂を入れたんですよ

あなた

え!?

かすみ

違います! 亀裂なんて入ってないです!
誰も怒ったりなんかしてなかったですもん!
わかったようなこと言わないでください!!

かすみ

さっきも言ったとおり、
今はちょっとみんなお休みしてるだけなんです!
みんな戻ってきます……!

生徒会長

それはいつですか、中須さん?
虹ヶ咲学園にはたくさんの部活・同好会があります。
部室の空き待ちをしているところもあるんです

生徒会長

人もいない、活動もしていない同好会ではなく、
きちんと活動をしているところに部室をあてがうのは
間違っていますか?

かすみ

うう……間違ってないですけどぉ……、
でも私たち、まだ……

あなた

まだみんな退部したわけじゃないんだよね?

かすみ

そうです!

あなた

退部してないなら……っ

生徒会長

それは詭弁では?

あなた

うっ……、そうですね……。
あの、ちゃんと人数もいて活動していれば、
存続を認めてくれるんですか?

生徒会長

それは勿論です

あなた

だったら、部室の使用期限までに、
同好会に足りる人数を集めます! それならいいですよね!?

生徒会長

……

あなた

同好会を潰さないでください!

かすみ

せんぱぁい……

生徒会長

わかりました。ただし、ひとつ条件を出させてください。
10人。10人の部員を集めてきたら
同好会の存続を認めましょう

かすみ

えー!? なんで10人なんですか!?
同好会は5人いれば成立じゃないですかぁ!

生徒会長

確かに。
でも、今現実に5人が1人になってしまっているのです。
また同じ人数では二の舞になるのではないですか?

あなた

……

生徒会長

10人もいれば、同じように5人が活動しなくなっても
残りでなんとかできるという判断の下です。
私に直談判しにくる情熱があれば、難しくないことでは?

かすみ

うう……無茶言わないでくださいよぉ……

あなた

(会長の言うことはもっともだ……。
 このままやめたくないって気持ちを伝えるだけじゃ、
 わがままと変わらないのかも)

あなた

(会長にちゃんと納得してもらえなきゃダメだ)

あなた

(それには、私たちが頑張らないと……!)

あなた

……わかりました! 絶対10人集めてみせます!

あなた

かすみちゃん、やってみよう!
絶対スクールアイドルでいたいって言ってたよね!?
私、手伝うから!

かすみ

せ、先輩〜!

かすみ

わかりました! 10人集めましょう!
やってやりますよお〜!


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