まさか山頂に洞窟があったなんて驚きだよ！
しずくちゃんのおかげだね！

そんな、千歌さんが甘い香りがするって
言ってくれたからですよ。
ありがとうございます、千歌さん

えへへ♪
お宝、絶対に見つけようね！

はい！
あぶり出しによると、
この先にお宝があるみたいです

あ、もしかしてあれじゃない？

おお、いかにも宝箱っぽいものが置いてあります！

地図とも合っていますし、
あれがお宝で間違いありません！

でも、こんな分かりやすい感じで置いてあるの、
ちょっと怪しいね

はい、何かの罠かもしれません、
気を引き締めましょう

わかりました。
では、開けます。
よいしょ……っと

あれ、中に入ってるのこれだけ？
草の束しかないよ？

あ！
これ、薬草です！

薬草？
でも、どうしてこれが宝箱に入ってるんだろう？

この薬草は今でこそ大した価値はありませんが、
大昔はとても貴重なものだと言われていたんです

なるほど、昔の人にとってはお宝だったん――

わああっ！
なんか揺れてるー！

あ！
あっちの方、天井が少しずつ崩れてきてます！

もしかしたら宝を見つけたことで、
なんらかのトラップが発動したのかもしれません！

まずいです、
この辺りの天井も崩れてきています！

みんな落ち着いて！

地面もひび割れてきていますし、急ぎましょう

は、早く逃げなきゃ――

きゃあっ！

花陽さん！

ぐ、んんっ……！

しずくちゃん、手を離して！
このままじゃしずくちゃんまで落ちちゃう！

絶対離さない！
だって私、みんなで無事に帰るって
決めてるから！

だから花陽さんも絶対離さないで！
一緒に、絶対帰ろう！！

しずくちゃん……！
うん！

みんな、しずくと花陽を引っ張り上げますよ！

（千歌・愛）うん！
（せつ菜）はい！