story:event:story-38:episode-6:ja

夏の夜に響く想い Ep. 6

にこ

鞠莉! 果南も。どうしたの、何かあった?

果南

それが……

鞠莉

お祭りで屋台をやるはずだった
果南の家族が急に来られなくなっちゃって……

鞠莉

だから果南は
屋台にいかなくちゃいけなくなったのよ

果南

どうにかして両方やる方法を考えてたんだけど、難しそうで……
お囃子に大太鼓がいないわけにはいかないし、どうしよう……

しずく

果南さん、まだ時間はあります。
みんなで考えればなにかいい案が思いつくはずです

にこ

そうよ、にこたちだってお囃子の特訓してきたんだもの。
絶対に成功させたいわ

絵里

……あの、私に大太鼓をやらせてもらえないかしら

果南

えっ?

絵里

練習の時に果南に大太鼓の叩き方教えてもらったでしょ? 
だから、私にやらせてほしい

果南

絵里ちゃん……!

[Fade in/out.]

しずく

絵里さん、大太鼓をやると言ったとき手が震えていました

鞠莉

絵里、本当は不安なのに勇気を振り絞ってくれたのよ。
だから、マリーたちは全力でサポートしましょう。さあ練習を――

にこ

絵里!? あんた汗だくじゃない! 
いつから練習してたの!?

絵里

朝早起きしちゃったから練習していたの。
自分から任せてって言ったんだもの、これくらいやらなきゃ

鞠莉

それだったらマリーたちも誘ってよ! 
絵里1人が頑張るなんて、そんなのだめよ!

にこ

そうよ。それに後先考えずこんな無茶な練習するなんて、
いつもの絵里らしくないわ。
ほら、考えてること、にこたちに話しなさいよ

絵里

……1番くやしい想いをしているのは、
お囃子でみんなを引っ張っていこうって
頑張っていた果南だと思うの

絵里

その気持ちを知っていたから、
どうしても諦めたくなかった……。
だから大太鼓に立候補をしたけれど……

絵里

いざ本番を直前に控えて、
みんなを先導する重要な役割を自分がちゃんと全うできるのか、
だんだん不安になってきちゃって……

にこ

それで、がむしゃらに練習してたってわけね

しずく

絵里さんなら大丈夫です。
私知ってます、絵里さんが
一生懸命お囃子に向き合ってきたこと

鞠莉

絵里ってばクールに見えて熱いパッションを持ってるものね。
こうやってマリーたちに内緒でこっそり朝練するくらい

エマ

絵里ちゃん、わたしだって上手くなったんだよ。
だから締め太鼓はわたしに任せて♪ 
絵里ちゃんの分まで叩くから

にこ

もしなにかあったら、
にこの華麗な笛の音でなんとかしてあげるわ。
だから先導とかにプレッシャー感じないで全力でやりなさいよ!

しずく

ほら、果南さんからもメッセきましたよ。
「お囃子参加はできないけど、心は1つだよ」ですって

鞠莉

お囃子は1人でできるものじゃないわ、みんなでやるの! 
だから絵里も私たちのこと頼ってよ

絵里

みんな……!

絵里

私、全力で大太鼓に挑むわ。
みんなでお囃子を成功させましょう!


Contributors to this page:
story/event/story-38/episode-6/ja.txt · Last modified: 2022/09/15 10:32 by Aran (Bot)