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花火大会は波乱の予感? Ep. 7

善子

はあっ、はあっ……もっと離れなくちゃ……
もっと遠くに行かなくちゃ……!

花丸・花陽・にこ・果林・彼方

(花丸・花陽・果林・彼方)善子ちゃ~ん!
(にこ)善子~!

善子

つ、ついてこないで――――うぎゃっ!

花陽

善子ちゃん! 大丈夫!?

善子

来ないで!
私に近づいたら、もっと酷いことが起こるわ!

彼方

どゆこと?

善子

今日起こったトラブルは全部私のせいなの!
私が不幸を呼んだのよ!
これ以上、みんなに嫌な目に遭ってほしくない!

善子

こんなはずじゃなかった……
みんなと一緒に楽しい夏の思い出を作れるはずだったのに……
それなのに……!

善子

ずら丸の財布は空になるし、わたあめでべたべたになるし、
輪投げは欲しいやつとれないし、金魚もとれないし、
果林のたこ焼きはあつあつだし!

果林

ふふっ、冷え冷えよりはずっといいわよ

彼方

今日とった貯金箱にお金貯めて、ちゃんとお店でゲーム機買うよ~

にこ

金魚はとれないことのほうが普通って言ったじゃない

花陽

わたあめもちゃんと洗い流せたし、
濡れた髪もすっかり乾いてるよ

花丸

お財布のことは、善子ちゃんじゃなくてマルの早とちりのせいずら

果林

それに、あれこれ起こったほうが、今日来られなかったみんなに、
たくさんお土産話ができるんじゃないかしら

善子

で、でも……花火、混んでて見られない……
今から戻っても、きっと、さっき以上の人混みになってるわ……

花丸

花火がよく見える場所なら、ほかにもあるはずだよ。
こういう時こそ、マル達地元民の知識と経験が生かされるずら!

花陽

ネットにも何か情報があるかも。
一緒に探しに行こう、善子ちゃん

善子

みんな……あ、ありがとう……でも……あの……

彼方

うん、どした?

善子

あの、鼻緒がまた、切れちゃって……

にこ

だから暴れるなって言ったでしょ!
ほら、貸しなさい。直してあげるから――――

善子・花丸・花陽・にこ・果林・彼方

!!

花陽

花火だ……!
打ち上げの時間になってたんだね

花丸

沼津の花火、毎年観ても、やっぱり綺麗ずら……!

にこ

へえ、いい眺めじゃない。
夜店の通りから離れてるから人も少ないし、
落ち着いて観られるわね

果林

本当に綺麗だわ……。
これも善子ちゃんのお陰ね

善子

え? な、なんで私?

彼方

善子ちゃんがこっちの方向に走らなかったら、
ここで鼻緒が切れなかったら……
こんな綺麗な花火は観られなかったよね~

花丸

無意識でも最善の場所へ導いてくれるなんて、
さすがヨハネ様ずら!

花陽

ヨハネちゃんのおかげで、
ワクワクドキドキの素敵な思い出ができたよ。
ありがとう

善子

みんな……

にこ

ちゃんと幸福も呼べるんだから、
いつまでもうじうじしてるんじゃないわよ

善子

う、うじうじしてたわけじゃないわよっ!
人混みに揉まれたせいで、体内の魔力の流れが狂っただけ!

善子

……そう、不幸も幸福もヨハネの前には等しく同じ!
何が起ころうと、ヨハネの行き着く先こそ正義なのよ!

善子

もっともっと楽しくて素敵な景色を見せてあげる。
だから、これからもヨハネについてくるのよ、リトルデーモン達!


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story/event/story-25/episode-7/ja.txt · Last modified: 2022/09/15 10:26 by Aran (Bot)