story:event:itex-35:episode-5:ja

彼方の和菓子と照る山紅葉 Ep. 5

絵里

見て、梨子、ミア。とってもいい景色よ

梨子

ほんとだ。さっきの川があんなに小さく見える

ミア

自分の足でここまで登ってきたなんて、信じられないね

梨子

見下ろせば絶景。見上げれば燃えるような赤

梨子

風に吹かれて、はらはら舞う紅葉(もみじ)の葉

梨子

秋が深まり、冬の予感が忍び寄る……なんてね

ミア

梨子、どうしたの?

梨子

ふふ。この景色を見ていたら、ちょっとしんみりしちゃった

絵里

分かる気がするわ。季節の移ろう様が、
私たちをそんな気分にさせるのかもしれないわね

ミア

ふうん、そういうもの? わかるような、わからないような

絵里

さて……、そろそろみんなのところに戻りましょうか

梨子

ほんとだ。もうこんな時間

絵里

素敵な時間はあっという間に過ぎてしまうわね

[Fade in/out.]

しずく

ふわあ~……いい天気ですねえ……

にこ

ほんと。ただ空を眺めてぼんやりするって、贅沢よねえ……

にこ

それにしても、さっきのしずくの舞、すごくよかったわよ

しずく

本当ですか? ありがとうございます

にこ

あのデータ、私ももらっていい? 
μ'sのみんなにも見せたいし

しずく

はい。もちろんです

梨子

ごめん、お待たせ

しずく

みなさん、おかえりなさい

絵里

待たせちゃったかしら

にこ

全然。のんびりしてたところよ

梨子

あれ? 彼方さんは?

しずく

課題のヒントを探してくるって、ひとりでお散歩に出ちゃいました

にこ

そろそろ戻ってきてもいいはずなんだけど

梨子

まさか、またどこかで寝てるんじゃ……

絵里

ありえるわね。スマホで連絡してみましょうか


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story/event/itex-35/episode-5/ja.txt · Last modified: 2022/11/07 06:04 by Aran (Bot)