はぁ、はぁ、はぁ……ここなら、大丈夫かな。
近くに大きな木があって良かった。
ここでしばらく雨宿りだね

今のうちに、濡れた髪とか拭いておこう。
ハンドタオルがあるから出すね。
よいしょ……んん？　タオルどこいった……？

あっ、バッグ持つよ！
ごめんね、ずっと持たせっぱなしにしちゃって

ありがとう。
じゃあ、ちょっとお願いするずら。
はい

（……！　バッグ、すごく重い。
　そうだよね、たくさんお昼ごはんが入ってるんだもんね。
　きっと今日を楽しみにしながら作ってくれたのに……）

えーと……あった、ハンドタオル！
頭、こっちに寄せて。拭いてあげる

う、うん

結構濡れちゃってるね。
こんなことなら、もっと大きいタオルを
持ってくればよかったずら

ごめんね、花丸ちゃん……。
今日を楽しみにしてくれてたのに、
まさかこんなことになっちゃうなんて……

あなたは何も悪くないよ。
ここでのんびり止むのを待とう

あ、でも、その間ずっとお腹ぺこぺこのままはつらいよね。
よーし、お菓子食べちゃうずら！

本当は食後のおやつにするつもりだったけど、
こんな状況だし、いいよね。あなたはどれにする？
色々あるよ。どら焼きとか羊羹とか

花丸ちゃん……
本当に気にしてないみたいだね、雨のこと……

全然気にしてないわけじゃないけど……
あなたとのおでかけが決まった時から、
何が起こっても楽しめる自信があったんだと思う

今の状況だって、マルはきっと
楽しい思い出として何度も思い出すよ。
あなたと一緒の思い出だもん

あなたといると明るくぽかぽかした気持ちになるんだ。
お日様の光に当たってるみたいに。
あなたと一緒なら、マルの心はいつでも日本晴れずら♪

花丸ちゃん……

あっ、空！　見て！

え？　あ……青空だ！
雨も小降りになってる。
この様子なら、もうすぐ止みそうだね

[Fade in/out.]

良かった～！
あなたのお日様パワーで青空が戻ってきたずら！

私よりも、雨の中でも
眩しい花丸ちゃんの笑顔につられて
来たんじゃないかな

いや、絶対あなたの力ずら！
だって、マルが笑えるのはあなたが一緒にいてくれてるからだし、
やっぱりすごいのはあなたずら！

頑固だな～。
それじゃあ、２人で取り戻した、ってことにしようか♪

２人で……。
それはとっても素敵ずら♪

さぁ、お昼ごはんの続きにしよう！
作ってくれた料理、もう一度食べさせてくれる？

もちろん！　料理達もバッグの中で待ちくたびれてるずら。
楽しい楽しいお昼ごはん、お腹い～っぱい食べるずら～♪