いやはや、流石はレザレノ・カンパニー。
市場から世間を動かすとは、恐れ入りました
私はきっかけを作ったに過ぎない。
みんな、胸の奥では素直になりたかったのだろう
…大切な人と共に過ごせる時間はとても貴重です。
早く素直になるに越した事はありません
全くだ。
…もしやそれで、あのような事を?
…何の事ですかな?
店舗の方で、随分お手伝いいただいたと聞いている。
閉店時間を過ぎても踏ん切りがつかなかったメガネをかけた青年や、どんな商品もなかなか満足しなかった赤い髪の青年をうまく接客してくれたとか…
いえいえ、私のはただの野次馬根性のようなもの。
若者たちの背中を押しただけですよ
…あなたも、還らぬ青春を経験してきたのだな
何を言います。
私もまだまだ現役!
ジジイだからと言って、決めつけられては困りますな
ふっ…これは失礼した。
そうだな。恋愛に、歳だの…身分だのは関係なかったな
その通りです。
というわけで…参りましょうか
どこにだ?
言ったでしょう。私のは野次馬根性だと。
みなさんが甘~い思い出を残せるような素敵なホワイトデーを過ごしているかこの目で確認に行かなければ
思い出…そうか。
私は、みんなに思い出を作ってほしかったのだな
おや。ご自覚がなかったのですか?
いや、本当はわかっていたのかも知れない。
だが会社を動かすのに個人の感情は必要ないと、敢えて考えないようにしていた
これで、あなたも素直になれましたかな?
ふっ、あなたには敵わないな。
せっかくだ、エミルとマルタを紹介しよう。
あの二人なら甘い思い出とやらをたっぷり作っているだろうからな
ほっほっほっ、それは楽しみ。
では、レッツ、青春です